1971年生まれのアーティスト、丸山貞信。
平成3年より鉄道運転士として勤務し、長年電車とともに歩んできました。
昔からのニックネームが由来で、アトリエにっとでは親しみを込めて「丸ちゃん」と呼ばれることも。

子どもの頃から、電車は憧れの存在。
「いつか電車を運転したい」という夢を抱き、
車掌さんにお願いして、電車の後ろの運転席に乗せてもらった思い出は、
今も大切な記憶として心に残っています。
電車の模型や切符を集めるのも好きで、特に心惹かれるのは、今はもう走っていない昔の電車たち。
秒単位で管理される日本のダイヤも含め、日本ならではの鉄道の魅力に、長く惹かれてきました。
友人との出会いをきっかけにアートと出会い、
「絵を描くなら、自分にはこれしかない」と思い、自然と電車をモチーフに制作を始めます。
以前は、電車の写真をコピーした紙に色鉛筆で色を加え、写真を忠実に再現するように描き進めていくのが、丸山さんの作品の大きな特徴でした。
時代とともに姿を消していく鉄道を、アートとして現代に蘇らせていく。
どこか懐かしく、味わいのあるその作品からは、静かでやさしい時間が流れているように感じられます。


一方で、これまでとは異なる表現にも新たに挑戦しています。
最近では、水彩絵の具を使ったスパッタリング技法による作品制作にも取り組んでいます。
絵を描いたり、色の組み合わせを考える時間は「とても楽しい」と話す丸山さん。
ビビッドカラーやパステルカラーなど、可愛らしい色合いを用いた作品は、電車作品とはまた違った表情を見せてくれます。
同じ技法で制作したサンキューカードも生まれ、「自分の好きを、誰かにプレゼントする」そんな想いを込めた作品づくりも広がっています。




「自分には無理だと決めつけてしまうことが多かった」と話す丸山さん。
にっとでは、メンバーの作品に刺激を受けたり、会話の中で技法を教わったりすることで、「やってみよう」と思える瞬間が増えていったといいます。
個性あふれる仲間と過ごす時間の中で、
自分の中の可能性が少しずつ広がっていることを感じています。
これからは、コピーを使わず、写真を見ながら一から描くことにも挑戦してみたいとのこと。
電車への変わらない想いと、
にっとで生まれた新しい表現への一歩。
今日も丸山さんは、「自分のアートで、観てくださった方の心が少しでも癒されたら」
そんな想いを胸に、作品と向き合っています。








